介護業界においての人材不足問題を考える

介護業界の人材不足問題、どう解決する?

2025年になり、日本はついに団塊の世代が全員75歳以上を迎える超高齢社会に突入しました。

団塊の世代が高齢化し、介護ニーズが急激に高まる可能性があり、介護現場では人手が足りないという声が今まで以上に深刻化する恐れがあります。このままでは、介護職員の皆さんが人手不足で疲れ切ってしまうことも考えられ、現場では「どうにかしないといけない」という危機感は日に日に増しています。では、この人材不足問題をどうやって解決すればいいのでしょうか?


待遇を見直さないと人は集まらない

まず、介護の仕事を思い浮かべるとき、多くの人が「大変そう」「給料が低い」といったイメージを持つのではないでしょうか。このイメージを払拭するには、やはり待遇の改善が必要不可欠です。例えば、給与水準を上げることはその第一歩です。これには、政府が介護報酬を増額して事業者の負担を軽減し、その分を職員に還元する仕組みを整える必要があります。

また、夜勤の負担を減らしたり、有給休暇をしっかり取れるようにするなど、働く環境を良くすることも大事です。

さらに、職場のメンタルヘルスケアも忘れてはいけません。介護職員の心が疲れてしまっては長く続けるのは難しいため、相談窓口を設けたり、専門家を活用したストレスケアの場を提供することが求められます。


外国人労働者をもっと受け入れられる環境作り

次に考えたいのは、外国人労働者の活用です。日本の介護現場でも、すでに多くの外国人が働いています。

しかし、受け入れ体制が十分ではなく、言葉の壁や文化の違いが課題として残っています。これを解決するためには、日本語教育の支援が不可欠です。簡単な日常会話から介護の専門用語まで、段階的に学べるプログラムを用意することが効果的でしょう。

また、外国人労働者が日本に長く住み、安心して働けるように、永住権取得のサポートや、家族を呼び寄せるための支援策も重要になります。こうした環境が整えば、外国人にとっても日本の介護業界が魅力的な職場となるはずです。


テクノロジーで負担を軽減する方法も

近年では、介護ロボットやIT技術の躍進が注目されています。例えば、移動やリハビリを支援するロボット、入浴をサポートする機器など、さまざまな技術が現場の負担を軽減しています。また、ケア記録やスケジュール管理をデジタル化すれば、事務作業にかかる時間を大幅に減らし、職員が利用者にもっと時間を割けるようになります。

さらに、遠隔地の家族と利用者をつなぐIoT技術を導入すれば、離れて暮らす家族も安心できます。これからの介護は「人の手」に頼るだけでなく、「テクノロジーの力」を借りる時代になっています。


眠っている人材を掘り起こす

もう一つの方法は、一度介護を離れた人が戻りやすい仕組みを作ることです。例えば、復職希望者向けの短期間のリフレッシュ研修を実施したり、時短勤務や在宅勤務など柔軟な働き方を提案するのも必要です。

また、地域の高齢者や主婦の方々に、軽作業や見守りといったサポート役として協力してもらう仕組みを作れば、潜在的な人材を活用することができます。


若者にとって魅力的な職場へ

最後に、介護業界が若者に選ばれる業界になるにはどうすればいいかを考えることが必要です。SNSや動画配信などを活用して、介護の仕事のやりがいや楽しさを発信するのはとても重要です。

また、高校や大学と連携して介護の魅力を伝えるプログラムを組み込むことも効果的です。さらに、奨学金制度を充実させて、若者が介護の道を選びやすくする支援も必要です。


未来に向けて、できることから始める

介護業界の人材不足は、長年にわたって解決が求められてきた問題です。しかし、これを「仕方がない」と諦めてしまっては、未来の日本の介護は立ち行かなくなります。多方面からの取り組みを組み合わせ、一歩一歩前進することが大切です。

2025年という大きな節目に、私たち一人ひとりが何をすべきかを考え、行動に移す時が来ています。当会では介護のより良い未来を創る一つの大切な柱になることを信じて、活動してまいります。

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